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TIME CRYSTAL
M画廊(足利)
アインシュタインは相対性理論の中で、かつて常識とされた「時間や空間は絶対的で不変である」といった考え方に異を唱えて、観測をする場所によって変化することを証明し、この世界には全く新しい視点があり、柔軟な捉え方ができることを示した。
古い規範や秩序、固定された観念を打ち破ることが出来たとき、新しい物語や次の時代が紡がれる。時空を超越するような知覚の入り口に立っている今日でもまだ、誤解や不理解による火種は絶えない。しかし私たちは、決して埋まることのない空隙に向き合い続けるからこそ、少しずつ摂理を紐解きながら、その形跡が今日を象っていくのかもしれない。
胎児は、生物の進化の過程を辿るかのように姿形を変えるといい、美しい光沢を放つ真珠は、貝に入り込んだ異物から生成される。夜空の星の瞬きは、果てなき場所から届いたもので、追憶のひとこまには永遠にも等しい価値がある。
未熟さや他愛もない出来事が、むしろ発見や成長のバネとなり、不条理な矛盾や葛藤は時計の振り子のように、私たちが歴史を刻むためには欠かせない要素にもなる。過去を顧みることで時代は移り、文脈は深みを帯びていく。
自身の無知や無力を知るからこそ、築き磨き続けたその先には、尊い輝きが宿っていく。限りある時間の中でまた、新たな命が生まれてくるように。
(2024年4月)
︎360-degree camera
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space-time 11 2024 Acrylic and Carborundum on Cotton 420×420mm Private Collection |
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いろは歌・ひらがな (IROHA UTA / HIRAGANA)
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
595×575mm
Private Collection
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
595×575mm
Private Collection
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イロハ歌・カタカナ (IROHA UTA / KATAKANA)
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
573×594mm
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
573×594mm
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以呂波歌・漢字 (IROHA UTA / KANJI)
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
594×573mm
2024 Acrylic and Carborundum on Cotton
594×573mm