ギマランエスnocnoc 展
2012年10月5日(金)10月7日(日)
ギマランエス市内(ポルトガル/ギマランエス)


*****

今回、ヨーロッパで最初に日本と接触を持った国家であるポルトガルの発祥の土地「ギマランエス」で、市内の町並みを会場に使い交流を図る展示の機会を持った。私は比較的小作品を準備し店舗での展示を希望したのが、結局主催者側からその返信は無かった。実際案内された空間は現地の現代美術館前にある最近出来たばかりのショールームであった。なんと壁に釘一本打つこともままならない。町並みとの交流はどこに消えたのだろうか?そのとき日本人への気の使い方にも少し作為的なにおいがする。
町並みにも美術館にも入れず、私はディスプレイされるためにわざわざここに足を運んだわけではない。急遽、美術館前の広場の樹に、作品を飾る一日限りの野外展を決行してみる。
絵画は野外に展示すべきものではない。しかし今回、屋内で殺されているよりは、屋外で死んだほうがましな気がした。有意義に交わることの出来ないやり場無さは、現代美術館という西洋を象徴する建築物を目の前により一層のむなしさを感じざるを得なかった。
いまヨーロッパ全体を包む不景気はポルトガルにも波及していて、会期中に労働者たちのデモ隊が声を上げ通りを練り歩いているのを見た。宿泊していたホテルの前には「I’m Yellow monkey」という落書きをされていて、すべてに歓迎されているわけでもなさそうだった。
今回、私が痛感したのは蚊帳の外の日本という立ち位置が、この交流展において直接的でないにしろ暗示的な気配が漂っていることだった。そしてそれは、今日の美術の立ち位置においても置き換えることが出来ることだ。
かつてポルトガルが日本をノックし、西洋文化との交流が図られた。
私は、あえてこのポルトガルの空の下で展示することで、今日の私たちのそれぞれの立ち位置を改めてノックしてみたかった。








×